小さなお葬式の行い方

菩提寺との打ち合わせ

菩提寺との打ち合わせの写真

菩提寺には通夜・葬儀・告別式の時間を連絡し、お呼びする僧侶の人数、送迎の要不要、通夜振舞いや精進落としなどの会食への同席の有無を確認します。連絡は葬儀社に任せず、喪主自身が行うことが望ましいです。小さなお葬式の当日には、葬儀社も交えて進行を行います。現世で使用される「俗名」に対し、死者があの世で使う名前を「戒名」といいます。戒名は、菩提寺から授与されるのが原則で、葬儀のときだけ派遣される僧侶ではありません。今日では戒名の宗教的な意識が失われつつありますが、お寺への貢献度や格式に応じて授与される形式は無くなっていません。つまり、故人のお寺への貢献具合によって「伊号」が決まります。お布施も貢献の1つですが、高額であれば高い階級の戒名がもらえるわけではありません。戒名は白木の位牌に書き、葬儀の間は祭壇に飾られます。なお、戒名料というものは存在せず、お布施の中に含んで僧侶に渡します。

通夜、葬儀、戒名の授与など、お葬式全体に関わっていただいたお礼として、僧侶にはお布施を包みます。戒名をもらい、通夜から繰り上げ初七日までを行った場合、20〜30万円程度を包むケースが多いようです。しかし、お葬式の内容や宗教・宗派、地域によっても異なりますので、親や親戚にこれまでのお葬式でいくらほど包んだのかを確認し、同等程度の金額にするのがよいでしょう。お布施は、あくまで檀家の気持ちなので、菩提寺が露骨に金額を提示することはありません。しかし、一歩踏み込んで聞いてみると、金額の目安を教えてくれることもあります。または、葬儀社に聞いてみるのもよいでしょう。なお、葬儀社に手配してもらった僧侶へのお布施は、僧侶と葬儀社との間で決まっていることが多いです。事前に葬儀社に確認して用意しておきましょう。お布施の受け渡しは当日の事前打ち合わせの際に行うのがよいでしょう。

通常、僧侶の送迎は喪主が手配しますが、送迎をしない場合はお車料として、実費にプラスして5000円〜1万円程度をお布施とは別に包みます。さらに、遠方の菩提寺から来ていただく場合は、式場の近くに滞在していただく必要がありますので、この場合は宿泊料を喪主が支払います。また、僧侶が精進落としなどの会食を辞退した場合は「御膳料」として5000円〜1万円程度をお布施とは別に包みます。